月の見たモノ

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見たいという葛藤

初詣の帰り途「そろそろお腹空いたんじゃない?」という主人の声に頷いて時計を見るとまだ11時過ぎ。

あぁ・・・もう少ししないと店も開かないよ・・・。そう言いながらも浅草の商店街をブラブラと歩く。

いい匂いのするのれんを見たら「ラーメン つけ麺」と書いてある。入り口では店員さんが「いらっしゃいませ~。どうぞ奥へ~」とにこやかに待ってくれているので、吸い込まれるように入った。

しかし店内には私たち以外誰もいない。

「お好きな席へどうぞ~」唄うように軽やかな声のおばさん店員に促され、私たちは入り口に一番近い席に座った。

ラーメン屋っていうのはそういう作りが多いのだけど、もちろんこの店もオープンキッチンであり、カウンターの向こう側に3人の男性店員が忙しそうに調理しているのが見えた。

主人と小声でおしゃべりしつつ、何となく店内を見回した。

私の右耳に「いりっしぃまっしぇ~~~~っ」魚屋のおじさんみたいなつぶれた声が、誰も入ってきていない店入り口に向かって叫ばれたのだ。

ププププ・・・

私の顔が一瞬笑ってしまったのを、どうか誰も気づきませんように・・・・
スッと表情を元に戻し、ゆっくりと私は顔だけ右にクルリと回してみた。どの人が・・・どの人があんなだみ声を出したんだろう・・・・プププ・・・・いりっしぃまっしぇ~って・・・プププ・・・

もう今にも吹き出しそうになりながら、ゆっくりと顔を右に回してカウンターを見ると・・・

なぜか3人とも私を見ていた。3人とも目が合ってしまった。ほんの1秒にも満たない時間だけど長く感じた。

私はまたゆっくりと顔を主人のいる方に向けてから・・・両手で顔を覆って・・・静かに笑った。

どうして私は見たいと思ってしまったんだろう・・・。あぁ・・・私のバカ!恥ずかしいじゃんっ!バカバカ!

ラーメンが運ばれてきて、主人と食べている時
「さっきさ、なんで誰もいないのに、あんなに大きな声でいらっしゃいませって言ったのかな?」という主人の素朴な質問がさらに私のツボを刺激して、危うくラーメンを吹き出しそうだった。

同じ事思ってたんだ・・・・(笑)
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by syu1212h | 2013-01-10 09:57 | 日々の事