月の見たモノ

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八丈島のあの場所

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明日八丈島へ行く。何年ぶりになるんだろう…

子供たちが通った小学校が閉校になる。その式典に参加するため、家族揃って出掛けるのだ。

私は仲良くしてもらっている友達に電話をした。久しぶりに聞く声は長い長いご無沙汰を全く感じなくて、島に暮らした毎日がまるで今も続いているような気持ちになるほどだった。

島でお母さんのように慕っていた仲良しさんにも電話をするけど、何度電話しても出ない。

あの家は広いから、電話が遠いのか?そんなことを思い、一人笑った。

もう一人、ずっとずっと想い続けながら声の聞けない友達がいた。

年賀状の文字だけが私達を繋いでいる。変わらないその小さくて丁寧な文字を何度も何度も繰返し読みながらたくさんの年月が経ってしまった。

今朝も島のお母さんに電話をするけど、出ない。どういうこと?そう思いながら手が勝手に電話をした。

私が当たり前のように鳴らしていた電話に、当たり前のように友達が出た。

「あ、おはよう。ヒロだけど、忙しい時間にごめんね」
「え?ヒロちゃん?」

どうして私はこんな簡単なことを、今まで先送りにしてきたんだろう。こんなに簡単なことだったんだ…

「Sさんとこの電話番号変わった?昨日から掛けてるんだけどでないの。あの家は広いからさー、出れないのかな?」
「そう?ちょっと待って、調べてみるね」

お隣にいたときと、おんなじ。わからないことは、いつだって彼女に頼った。いつもいつも力になってくれた。

こんなにも人に寄り添った事はなかった。真っ直ぐな目と、いつも一生懸命な彼女は私の道しるべのようだった。

私たちが島に居た頃は普及していなかった携帯電話が島にも普及していて、みんなが携帯電話を使っていると言う。時代がどんどん変わっていることに驚く。そしてあの島のお母さんもきっと携帯電話などを使いこなしているんだろう。何だかそれを聞いただけでも私は楽しい気持ちになってクスクス笑った。

「明日の一便で行くよ」
「家族で参加すると決めてくれてありがとう。島にきてくれること、ありがとう」

いつもみたいに、一生懸命彼女は話す。

やっとホントの切符が手に入ったような気持ち。バカみたいに不安だった。それがやっと、やっと前に進める気持ちになった。

明日は八丈島!明日は八丈島に行く。

電話を切った後、泣いた。たくさんの後悔と、こんなに会いたかったんだと思う気持ちが私の喉元にこみ上げてきて、自分の愚かさに泣いた。

こんな簡単な事を私はサボってきたんだな。会いたいと言えば良かった。声が聞きたいと電話すれば良かった。たとえ迷惑だったとしても今ほどの後悔はなかっただろう。立ちつくしている間に時間ばかりがこんなに流れてしまった事、もったいなかったね。

神様はちょっと意地悪だ。まだ私の島行きのチケットを高い所に置いて渡してくれない。
きっと行くよ。待ってて。
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by syu1212h | 2013-02-15 15:56 | 日々の事